『人新世の資本論』を読んで・・
2021年08月17日
2020年9月に発売。
そもそも「人新世」とは何ぞや?かいつまんで言えば、
宇宙は137億年前のビッグバンで発生、
太陽が60億年前、地球は46億年前に生まれたとされている。
この46億年の歴史を世代的に分類すると100以上になるらしいのだが、
古生代→中生代→新生代というおおまかな世代の分類で、
最も新しい世代は新世代で、
中生代が「白亜紀末の大量絶滅」で終焉を迎えた
6600万年前から現代までが新生代。
新生代は「哺乳類の時代」とも呼ばれ、哺乳類が多様化した時代である。
で、「人新世」は産業革命以降に始まったとされていたのが、
本書によると第二次世界大戦からだというのだ。
「人新世」は、温暖化により世界が破滅の時代へと進んでゆく世代である。
本書では「脱成長」を奨励している。
脱成長とは、これ以上便利さや速さを競わないということ。
もうこの辺りで良いのではないかという原点に戻るという提案。
これこそが、温暖化による破滅を食い止める唯一の手段だという。
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私事で恐縮だが1990年代に八ヶ岳でログハウス建築会社を経営していた。
これについて書くと一冊の本になるくらい(実際10冊あまりの著所がある)でここでは触れないが、
1993年に建てた自宅が、会社の破綻をすり抜けてかろうじて残った。
今はここを心のオアシスとして毎週末通って畑仕事、ガーデニングに精を出している。
で、このログハウスの冬の熱源が薪ストーブである。
今や垂涎の的と化した薪ストーブであるが、
本格的なものなると設置に100万円もかかる高級ストーブだ。
問題は設置料もそうだが燃料であるマキの調達法である。
わたしは幸いにも自宅から3分の所にマキの卸販売をしている所があり、
不良品を安く売ってもらえるので、一冬3万円くらいで恩恵にあずかっている。
何が言いたいかといえば、
スイッチひとつでエアコン、暖房機で暖が取れることが当たり前になっている昨今、
実は、木を伐採して運び、チェーンソーで切り、斧で割り、運び
ストーブにくべるまでの力仕事があって、初めて部屋が暖かくなることを
知ってほしいと思う(ただCO2は排出するけど)。
勿論エアコンや電気ストーブを否定するわけではない。
私も山以外ではこれらの恩恵を受けている。
だが、マキを作り火を起こすことで暖を取るプロセスがわかり、
一層エアコンに感謝する気持ちになれるということである。
第二次世界大戦開戦から80年。
地球の歴史からすれば0,00000002%の時間、ほんの一瞬にもあたらない。
できることから始めなければと、思う。
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